工業用精密機器用花崗岩の色と石材の選択。

建築・工業分野において、花崗岩は硬度、密度、耐酸性・耐アルカリ性、耐候性といった優れた特性から広く利用されています。以下では、花崗岩の色が密度に影響を与えるかどうか、そして工業用精密機器分野においてより安定した花崗岩を選ぶ方法について、詳しく分析します。
花崗岩の色と密度の関係
花崗岩は主に石英、長石、雲母などの鉱物で構成されており、その色は含まれる成分の種類と量によって決まります。密度の観点から見ると、色と密度の間には一定の関連性はありますが、直接的な因果関係はありません。

 

鉱物組成の違い: 淡色g灰白色や肌赤色などの花崗岩は、石英と長石が豊富に含まれることが多いです。この2つの鉱物は、密度が比較的高く安定しています。石英の密度は2.6~2.7g/cm³であるのに対し、長石は種類によって2.5~2.8g/cm³の範囲です。このような鉱物が豊富であるため、明るい色の花崗岩全体の密度は上昇傾向にあります。黒や緑などの濃い色の花崗岩には、鉄やマグネシウムの鉱物が比較的多く含まれていることが多く、角閃石や黒雲母などの濃い色の鉱物も含まれています。角閃石の密度は約3.0~3.4g /cm³、黒雲母の密度は約2.7~3.1g /cm³です。ただし、濃い色の花崗岩に重金属元素(鉄やマンガンなど)が多く含まれると、密度は高くなります。

 

結晶化度と構造の影響:色は、花崗岩の結晶化度と構造の違いを反映する場合があります。結晶化度が高く構造が緻密な花崗岩は、色が比較的均一で安定しており、密度も比較的高くなります。これは、鉱物粒子が密集して配列し、単位体積あたりの質量が大きいためです。結晶化度が低く構造が緩い花崗岩は、色がまだら模様で不均一になり、内部に空隙が多く、密度が比較的低くなることがあります。
産業用精密機器分野における花崗岩の選択
産業用精密機器の分野では、花崗岩に対する安定性の要件は非常に高く、通常、複数の要素を総合的に考慮して適切な花崗岩が選択されます。

鉱物組成と構造:石英と長石の含有量が高く、均一に分布している花崗岩が好ましい。このタイプの花崗岩は内部構造が安定しており、内部応力の変化による変形を効果的に抑制し、設備の長期にわたる安定した動作を保証する。一方、結晶化度が高く、粒子が細かく均一で、構造が緻密な花崗岩が好ましい。長期使用や荷重負荷においても、精度をより良く維持し、花崗岩自身の構造変化が設備の精度に与える影響を軽減する。

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物理的性能指標:花崗岩は吸水率が低く、通常0.5%未満であることが求められます。吸水による体積膨張や強度低下といった問題が機器の精度に影響を与える可能性があるためです。熱膨張係数は低く、理想的には8×10⁻⁶/℃未満であることが求められます。また、機器の動作中に発生する様々な力に耐えられるように、圧縮強度は高く、通常150MPa以上である必要があります。
推奨される一般的な品種:済南緑花崗岩、インド黒花崗岩、南アフリカ黒花崗岩などの黒色花崗岩は、主に色が濃く、構造が緻密で、熱膨張係数が低く、耐摩耗性に優れているため、精度と安定性に対する要求が非常に高い光学検査装置の基盤に適しています。胡麻白花崗岩は、色が淡く、鉱物粒子が均一で、硬度と強度が高く、電子チップ製造装置に広く使用されており、高精度な位置決めと装置の長期安定稼働の要件を満たすことができます。

結論として、花崗岩の色と密度には一定の相関関係があるものの、工業用精密機器の分野で花崗岩を選択する際には、機器の高精度と安定性を確保するために、鉱物の組成、構造、物理的特性など、複数の側面を総合的に考慮する必要があります。

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投稿日時: 2025年5月19日